夜のブルーライトが睡眠を妨げる。

寝る直前にスマートフォンやタブレットを使用すると睡眠に害があるとの研究が発表されています。

iPad Lightbox

しかし、睡眠に害があるだけでなく、健康にも害があるそうです。タブレットやスマートフォンのバックライトの白色LEDは、青い光が多く含まれています。この青い光が、人間の目を覚ます効果があるのです。

電球が発明される前は、基本的に人は日の出と共に起き、日没と共に眠る生活をしていました。太陽の光は、朝には青い光が多く含まれており、青を含む光や青空を見ると人は目を覚ますそうです。夕方になると共に青の光が減っていきます。夕日の赤い色は日中の白から青い光が減っている事によるものです。通常は夕方になると、人の目を覚ます青い光が減っていき、徐々に体がシャットダウンしていく仕組みになっています。
論文は睡眠直前にiPadで本を読んだ人と、電灯と紙の本を読んでいた人を比較しています。
論文によると、睡眠直前のタブレットやスマートフォン利用によって、LEDバックライトに含まれる青い光で睡眠時のメラトニンの生成が55%減少するそうです。メラトニン体内時計を調節するホルモンで、免疫向上や、発ガンを抑える作用があります。このメラトニンは日中は低いので、LEDバックライトの光が作用しているのがわかります。
加えて、タブレットやスマートフォンを睡眠直前に使用することで睡眠までの時間がかかり、レム睡眠が短くなったり、起床時に疲れが残っていたそうです。比較対象で睡眠直前に電灯と紙の本を読んでいた被験者にはこれらの症状はなかったそうです。
更に、iPadを使用して眠りについた人はその次の日の睡眠時間が遅くなったりと、体内時計が90分以上超過したそうです。
被験者にはiPadの後に電灯と紙の本を読ませた結果、メラトニンの生成が低下せずに次の日に疲れを感じることもなかったそうです。
青色LED、つまり白色LEDが開発されてまだそれ程時間が経っておりません。白色LED光によっての害が直接現れているデータが少ないので、その危険性がまだわかっていないのではないでしょうか。いずれにせよ、気を付ける事に損はないと思います。
PNAS – http://www.pnas.org/content/112/4/1232.full.pdf

コメント

  1. […] LEDバックライトの光の青い光が睡眠や健康を妨げることから、iPad等のタブレットやスマートフォン画面の色設定を帰られるアプリを探していたら、f.luxアプリがありました。 […]

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