iPad Proが発表されました。

9月9日のApple Eventで様々な製品が発表されましたが、そのひとつがiPad Proでした。


少し前から噂されてたので、果たして大きいiPadが発売されたとして、誰にマーケティングするのか?と思いました。いわゆるビジネスユーザー?クリエイティブな仕事の方々?ゲーマー?
答えは、全員、みたいです。

Apple Eventでは数種のデモが行われましたが、マイクロソフト(!)のOfficeのデモと医療関係のデモでした。過去にゲームのデモも行っていた事から、本当に幅広い用途が考えられます。

まずはなんといっても画面の大きさが目に止まりました。初代iPadと同じ重さながら、70%以上のスクリーンの増大、1.7倍のCPU速度と2倍のGPU速度のA9Xチップ、高性能スピーカーを搭載しながら、バッテリーは従来のiPadと同様10時間です。
パフォーマンスは間違いなくデスクトップ級であり、CPUとメモリが単純比較するならばひょっとすると2013年辺りのMacBook Airクラスかもしれません。ただし、iOSはMacOSXよりも軽いので、アプリによっては体感的にiPad Proの方がその次代のラップトップよりも速く感じるかもしれません。このiPad ProのA9Xチップ、もしくはその次のA10XチップがAppleのARMチップがIntelのラップトップ用CPUを超える変曲点かもしれません。
Phil Schiller氏の言っていた通り、iPad Proの画面が対角12.9inchなのには理由があり、初代iPadからiPad Air 2までのスクリーンの大きさの9.7inchの長辺が、iPad Proのスクリーンの短辺と同じ寸法です。例えると、A3サイズとA4サイズの大きさの関係と同じです。

iPad Miniも同じように並べてみましたがどうやらiPad Miniの長辺はiPad Air 2の短辺と一致しないようです。
ソフトウェアキーボードも画面が大きくなったことで、使いやすくなると思います。数字がアルファベットと同じスクリーン上にあるのは物理的なキーボードに近いので使いやすいです。タブボタンまであります。
もう一つ、ハードウェアキーボードが面白いと思います。3年前にMicrosoft Surfaceで類似品が既に発表されているので、このタイミングで純正のiPad専用のキーボードを開発・発表したのが少し不思議です。何はともあれ、通常のBluetoothキーボードとは違い、画面横の3点のSmart Connectorによって通電と通信をします。このSmart Connectorはサードパーティのキーボード(や他のデバイス)も対応できたら面白いアクセサリーが出てくるかもしれませんね。しかし、一番の利点は、折りたたんでiPad Proのカバーにもなる点かもしれません。常に使うカバーであれば、キーボードを忘れることはないです。このような薄いキーボードが開発できるとは凄い時代です(Surfaceの時も思いましたが)。
私にとってのポイントとは、このSmart Keyboardやソフトウェアキーボードが従来のデスクトップ用のキーボードと比較してどのくらい使いやすいか、です。今のところ、
デスクトップのキーボード>>ラップトップのキーボード>Surfaceのキーボード>iPad Air 2のソフトウェアキーボード
なので、このSmart Keyboardがどこに位置するかです。BlueToothの通信が必要ないことと、キーボードに電池が必要ない事も考慮します。
故Steve Jobs氏が初代iPad発表時の2010年に「If you see a stylus, they blew it(【タブレットは】スタイラスペンがあったら失敗作だ)」と言っていましたが、当時のニュアンスとしては、スタイラスペンに頼らなければいけないタブレットでは、失敗作という意味だと思います。当時はそのようなタブレットが多かったのです。決してスタイラスペンそのものに否定的ではなかったはずです。

そこにこのApple Pencilです。私は否定的ではありません。iPadで操作をするのは間違いなく指先が便利ですが、絵を描く時はスタイラスペンが使いたくなります。大きなiPad Proのスクリーンには打ってつけのデバイスです。私もiPad Air 2用に数々のスタイラスペンを検討しましたが、しっくりくるものがなく本日に至るまで購入に踏み切っていません。残念ながらApple PencilはiPad Pro専用ですが、力を加える事で変わったり、横に向ける事で太くなったりするのは便利そうです。最新のiPhone 6sと違ってスクリーンに3D Touchを施すのではなく、Apple Pencilの先端にセンサーを付ける辺り、Appleの戦略のうまさを感じます。
価格ですが、iPad Mini 4とiPad Air 2の100ドル差と比較してちょっと高いiPad ProはiPad Air 2と300ドル差です。128GBのセルラーモデルにSmart KeyboardとApple Pencilを追加したら先日発売されたMacbookと同等の価格になります。
私のiPadの使い方は、ほぼメインのPCとなっています。ポータブルでパワーも十分にある理想的なデバイスです。実際の使用も考えてしまいます。今の使い方で12.9inchのスクリーンがどのようなメリットがあるのかはしばらく使ってみないとわかりません。実は、ポータブル化でiPad Miniを検討していたので、悩みます。今まではMacbook(/Air/Pro)+iPad MiniもしくはiPhone 6s Plusの変遷と、デスクトップ+iPad Air 2+iPhone 6sという変遷を考えていましたが、デスクトップ+iPad Pro+iPad MiniもしくはiPhone 6s PlusもしくはiPhone 6sという変遷も考えられると思います。どのようにワークフローに入るかで、色々と悩みますが、考えるのは楽しいです。

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