携帯電話の電波を吸収する木材。

岩手大にて携帯電話の電波を吸収する磁性木材が開発されているらしい。これは磁性木材工学の部類で、磁性粉と接着剤を一定の比率で混合し、木材でサンドイッチ状に挟むものらしい。この磁性木材を使った音楽ホールや病院では、携帯電話が使えなくなる。研究成果は先ごろ発売された英国の科学雑誌「ニューサイエンティスト」に紹介されたとのこと。開発された磁性木材は、十数種類あるフェライト(磁性体の一種)の中でも、ニッケル・ズィンク(亜鉛)の粉末を使って作り上げ、木材でサンドイッチした。磁性体には一般に電波吸収能力があるが、ニッケル・ズィンク・フェライトの粉末を、特定の割合で接着剤と混ぜ合わせると、携帯電話の電波(800メガヘルツ台―数ギガヘルツ)を極めて効率良く吸収することが判明したらしい。電波吸収体は従来、ゴムと磁性体を使った物などがあったが、これで木目の美しさや吸湿効果などを生かしたまま、吸収効果を持った「木材」を製造することが可能になり、建材などとして活用される道が開けたということだ。
担当の教授は「世界各国から問い合わせがあり、この磁性木材に対する関心の高さに驚いている。今後、電波盗聴防止などの安全対策にも役立つはずだ」と話している。
個人的な意見だが利用可能性は大きいと思う。携帯電話などの電波を防ぐ壁材料には通常セラミックスのタイルなどが使われるが、住宅など木造建築には不向きなのはもう実証されている。その中で磁性木材は木材そのものを生かしているので使いやすいと思う。
この木材が利用されるとなるとかなり応用できると思う。まず、コンサートホールなどで使用されれば演奏者などが影響されることは無いだろうし、コンサートに限らずバレエや演劇でも使えるかもしれない。もちろん映画館とかでも使えるだろう。みなさんオフ電とかマナーモードにしているので音こそあまり聞かないが、心臓ペースメーカーを使っている人たちのことを考えるとマナーモードにしているだけでは不十分だと思う。もちろん、利用可能になるまでは少々時間が掛かるだろうが、期待はしている。

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