Star Wars『スカイウォーカーの夜明け(Ⅸ)』を見ました。


Star Warsのスカイウォーカー編の第9作目のフィナーレのタイトルは、『Rise of Skywalker』です。年末に早速見ました。
完全にネタバレ記事なので、まだ見ていない方はご注意を。

凡そ時系列的に感想を述べると、以下のようになりますかね。
初期の修行シーンで、ReyがLeiaを「マスター」と呼んだ時、とても感動しました。この一言で、Leiaは正当なジェダイであり、ただフォースを扱う人ではなかったことがわかるので、とても良い台詞でした。
3人のメインキャラクター(Poe、Finn、Rey)がより多くのスクリーンタイムを共有できたのは良かったです。
Carrie Fisherのシーンは幾つか違和感がありました。彼女の訃報を知った際にはとても残念に思ったのですが、残念ながらその事実を知っているとつなぎ合わせたシーンにどうしても見えてしまって。例えば、会話がキャッチボールっぽくなく、Leia側の会話にあまり身がない事にどうしても聞こえてしまうのです。Ⅶの未公開シーンを追加して使用いるので仕方ないのです。反面、CG的な組み込みは全く違和感がありませんでした。
Roseが本作で大きな役割を果たさなかったことを大変残念に思っています。Finnに冒険に参加できない理由を伝えた時は納得がいきませんでした。ZorriやJannahのような強い女性キャラはウェルカムなのですが、折角のRoseの関係はもっと追求してもいいのでは良かったのではないでしょうか。Roseは本作の主人公トリオのRey/Finn/Poeに対して重要なキャラだと思うのです。かつてのLandoと旧作の主人公トリオLuke/Leia/Hanとの関係を超えるようにして欲しかったです。
細かい点ですが、ストームトルーパーの声の何人かが女性だったのは良いと思いました。
欲を言えば、本作IXがLeiaの物語であったことを願っていました。旧作主人公トリオで言えば、VIIはReyを導いたり息子Kylo Renへの思いだったり、ほとんどがHan Soloの物語でした。VIIIはReyの修行や自身の葛藤を描いたLukeの物語でした。Carrie Fisherが生きていれば、幾つかのシーン、例えばReyがLukeのいた島へ失意の内に逃亡したシーンでの説得役や、BenがHanの回想をするスピーチの部分がLeiaだったと思うのです。
問題のReyの出生ですが、私はフォースには系統が必要なく、誰にでも会得できるというVIIIの主張が今でも好きです。Reyは苗字がPalpatineである必要はないと思いましたが、「あなたの祖父は現存する最も邪悪な存在」というヒーローの葛藤は強いのも事実です。「あなたの両親は誰でもない」よりもストーリーとして成立していると思います(同意はしませんが)。それと同時に、実は密かにRey Kenobiてある期待をしていました。VIIでストームトルーパー(実は中身はボンド役のDaniel Craig氏)を操作するシーンはかつてIVでの「これらはあなたが探しているドロイドではない」と操作するObi-Wanそのものに感じたのです。例えば、Vaderはフォースチョークが有名なので、Kyloのフォースチョーキングはそのつながりを与えてくれました。
細かい点ですが、年齢的にはDarth Sidious皇帝はReyの曽祖父になり得ると思うのですがいかがでしょうか。
Leiaが亡くなった時、Carrie Fisher本人の訃報のためか、劇中はあまり悲しくありませんでした。ただし、チューイーがその知らせを受けた時の悲しい悲鳴の時点でいっきに目頭が熱くなりました。
もう一つ細かい点ですが、Finnが元ストームトルーパーの反乱リーダーだったら面白いと思いました。もしくはFinnがフォースによって一斉に反乱を促した、とか。
Sithの神殿にいる暗いマントを着た人々はいったい誰だったのでしょうか。Jediの幽霊と同じくSithのフォース幽霊だったら面白いかったのですが。ドゥークー伯爵とかダース・モールとか。
ReyがSithの神殿でBenにライトセーバーをフォースリンクで受け渡したシーンは奇麗にまとまってたと思います。IXとVIIIで常に出てきた、ReyとBenの特別なリンク。最初は会話だけでしたが、その次は映像、更には物体の受け渡しも描写されていました。それらの「フォースドリームシーケンス」の見返りが神殿のライトセイバー受け渡しシーンです。
ReyとBenのフォースダイアッド(?)は数世紀に1度との事ですが、本当でしょうか。フォースダイアッドに相応しいのは、ミディ=クロリアンによって生を受けた父親の双子、つまりLukeとLeiaではないでしょうか。ところで、以前Palpatine皇帝について思うところがあったのですが、以下のように解釈しました。

私が察するに、監督のJ.J. Abrams氏が全てのStar Wars本編を繋げるための仕掛けだと思うのです。
Palpatine皇帝は、初期のVI作と共に、後に上映されたI・II・IIIでは大きな役回りがありました。IIIの場面で、当時Chancellor PalpatineがDarth Vaderになる前のAnakin Skywalkerに、Darth Plagueisの話をします。このSith卿は命を造ることができ、人の死さえも欺ける力を持っていたようですが、就寝中に弟子に殺害されてしまいます。弟子こそがDarth Sidious、つまりはPalpatineです。Palpatineが言うにはPlagueisは他人を死から欺くことはできても、自身はできなかったそうです。
Palpatine自身が復活するのでしょうか。師匠を超えたSithの真の長として。そうであれば、前作VIIIを損なう事なく、全ての作が繋がるんです。IからIXまで観ると、Skywalkerの血統とPalpatineの物語となります。なかなか面白いですね。
更に、父親がいないとされるAnakin SkywalkerすなわちDarth Vaderの出生の鍵にもなります。Darth Plagueisはミディ=クロリアンから新しい生命を作り出す方法を探求しており、その弟子もその力があるとすると、どちらかがAnakinの母親をミディ=クロリアン操作によって妊娠させた事になり、間接的に父親になるのです。(綺麗に繋がってしまったよ)

うーん、AnakinつまりDarth VaderはPalpatine皇帝のフォース操作によって母親が懐妊され、その血統が常に帝国を脅かす訳です。更に皇帝は自身の孫にも倒される訳です。
過去のジェダイの声がReyを奮い立たせるシーンはとても良かったです。Obi-WanはEwanとSir Alecの両方で登場し、Anakin(Hayden)、Qui-Gon、Mace Windu、Yoda、Leia、Luke、アニメのAhsokaやKanan Jarrusまで。
Kylo Renが名誉挽回してBen Soloになった部分は特に面白いと思いました。Ben SoloとなったAdam Driverの細かい演技は素晴らしく、「Han Soloの息子」といった台詞や仕草がとても素晴らしかったです。
スターウォーズは救済の物語です。旧作ではDarth VaderがAnakin Skywalkerとして暗黒から引き戻され、救済されます。誰もがVaderの救済を諦めていましたが、Lukeだけ信じていました。Obi-Wanは、Anakinが死んでいて、Vaderしか残っていないと言ったりしました。Kylo RenもHanは半ば諦めていた感じですが、Reyは最後まて彼を信じていました。ここで重要なポイントですが、救済された人物(Ben、Anakin)ではなく、救済をした人物(Luke、Rey)に焦点を置いているところです。
最後の『私はRey Skywalkerである』は劇途中から予測できましたが、満足のいくエンディングでした。前述のPalpatine皇帝がShmi Skywalkerをフォースで懐妊させていたとしたら、Skywalkerの血統は少なからずPalpatineと関係がある訳です。Skywalkerの血統が絶えたかに見えますがReyがSkywalkerを名乗るのもそんなに違和感がないかもしれません(と言うのは考え過ぎでしょうか)。
これからの物語ですが、Finnがフォースを操れると確信しているので、FinnとReyがカップルになって欲しいです。Finnには姓がないため、彼の子供はSkywalkerを名乗れるのです。Reyが双子を生み、双方の遺伝子を受け継ぐのです。ナショナルジオグラフィックで紹介されている双子のような感じで。この双子の物語が新たなシリーズ、Star Wars Xだといいな。
最後に、黄色のライトセイバー、カッコいいですね!

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