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GFX100が高級フルサイズカメラに与える影響。

05/27/2019 - Posted in 写真・カメラ・レンズ Posted by:

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すごいカメラが発表されました。FujifilmのGFX100です。何と1億画素です。

GFX100

このカメラですが、ハイエンドのフルサイズ系のカメラに影響を与える可能性を考えてみました。スペック通りのカメラであれば、意外とトップのカメラを喰うのではないかと思っています。

そもそも、のカメラは中判デジタルカメラでミディアムフォーマットではなく、『ラージフォーマット』と呼んでいくとのことでが、全くそのとおりだと思います。


135フォーマットを『フルサイズ』と呼ぶのならば、それより大きいものはもはやラージしかないかと思います。フィルムと違い、センサーサイズはどんどん大きくなっています。実はフィルムサイズはその進化の過程でどんどん小さくなっていきました。それもそのはずです。フィルム粒子解像度が低い時代は、センサーサイズ(フィルム面積)が大きくないと、その写真のネガが十分な解像度ではなく、小さいフォーマットは写真が荒くなりがちでした。スタンダードがA4サイズくらいのフィルムです。そこに、よりコンパクトなカメラのために「ミディアム」フォーマットがフィルムの性能アップと共に開発されました。その後どんどんフィルムが小さくなりますが、35mmフォーマットで一応の収束を得たわけです。歴史的にはフィルムのフルサイズは『可能な限り小さくした、十分な解像度』のフォーマットです。

対して、センサーは最初は小さかったのですが、これは多くのピクセルを製造する技術が一朝一夕では開発できないからです。爪の大きさほどのセンサーから、1/3インチ、2/3インチと徐々に大きくなり、1インチ、フォーサーズ、APS-C、35mm判と大きくなったわけです。A4ほどの大きいフィルム面積から60mm×60mmのフィルム面積になった時は『中判』という表現は適切ですが、1/3インチから徐々に大きくなって『フルサイズ』の次に大きいフォーマットを『中判』と呼ぶのはいささか変ではないかと感じます。ましてや、今の『中判デジタル』と呼ばれるセンサーのサイズはフィルムの中判よりも一回り小さいので、サイズ的にも合っていません。フィルム時代の35mmより一つ大きいフォーマットの名称が「中」を含むのでそのまま使うのはいささか稚拙ではないかと思います。

さて。GFX100ですが、スペック的なところは出尽くしているのであまり語りません。スペックで一番期待しているのはEVFでしょうか。576万ドットのEVFは異次元かもしれません。また、像面位相差検出方式AFと手ブレ補正もX-H1で実証済みで、GFX100でも期待が高いです。

富士フィルムのデジタルカメラは色がとても奇麗なので、新しい技術を搭載したGFX100に期待があります。

古森氏は発表会冒頭で、富士フイルムのデジタルカメラにはメモリーカラー(=記憶色)を再現する画像処理技術があると説明。心に記憶する色は自然界より色鮮やかで、富士フイルムはこれを再現できる唯一の会社だと述べた。

また、同社は補完し合う2つのシステムを開発している点も特徴とする。Xシリーズは画質と小型軽量の最良バランスを提供し、GFXは最高画質と35mm判を70%上回る大きなセンサーを採用。「(35mmフルサイズシステムを展開する他社と異なり)弊社には過去のフォーマットやレンズのレガシーがない。そのためユーザーにとって何がベストかだけを純粋に考えてデザインできる」と話す。

なお同社は、GFXが採用する約44×33mmについて、同社は今後”ミディアムフォーマット”ではなく「ラージフォーマット」と呼んでいくという。

GFX100ですが、お値段は122万5,000円と一般ピーポーには安くなとは言え、過去のNikonやCanonのフラグシップよりは安いです(インフレ換算すると)。更に、センサーサイズが大きいことから、より被写界深度のコントロールができ、その他の中判フィルム時代にあった光学的なアドバンテージがあるわけです。LeicaのSシリーズやPhaseOneもありますが、とても高価ですね(Pentax 645Zもありましたが)。GFX100はこのプライスポイントまで下げつつ、レンズのラインナップが豊富なのが好ましいです。このシステムを手に入れられればフルサイズ機しか使っていない方々とは差がつけられそうです。

それでいて、一眼レフのプロ機よりも小さい部分もあります。LeicaやPhaseOneにはない手振れ補正がありますし、AF追跡ができるのもGFX100だけです。EVFのオプションもGFX100の方が豊富です。富士フィルムの色を満喫するためには同社のフィルムシミュレーションによるJPEG保存だと思います。せっかくの1億画素をJPEG出力するのは愚行に見えるかもしれません。確かにピクセル毎の出力を考えるのも大事ですが、光学的に考えるのも大事です。大きなセンサーは異なる焦点距離で同じ画角を得る事ができます。異なる焦点距離とは異なる縦倍率です。44mm✖︎33mmの大型センサーでは広い画角でより大きい縦倍率が得られます。

このカメラの使い方ですが、確かにプレスリリースみたいに風景画像が素晴らしいと思いますが、ポートレートもいいと思います。手始めには110 mm f2.0ですかね。85〜90mmのレンズですが、ポートレートには最適だと思います。過去にHasselbladのCarl Zeiss Planar 2/110mmや、Pentaxの105mmとかありました。富士フィルムのAPS-Cは機動力が必要な時に、どっしりと構えて撮れる時はGFX100なんかどうですか。絵作りは同じなので両方使えると思います。

富士フィルムのデジタルカメラは伝統的に露出補正やシャッタースピード、ISO感度が全てダイヤルですが、今回は物理的なダイヤルこそありませんがLCD上でバーチャルに使用可能です。また、電池容量が多く、プロユースを想定した仕様です。

価格は高いのは間違いないですが、写真を生業としている方にはマーケティング的にアドバンテージとなるかもしれません。投資として考えればいいかもしれませんね。私が言うと創造の範疇を超えませんが。ただし、1億画素ではなく光学的に大きなセンサーで作品の差別化ができれば、他のGFX系列も検討の余地があります。コンパクトなGFX50Rや一眼レフスタイルのGFX50S、双方とも少し安価でポートレートや風景画で縦倍率を駆使して特徴のある写真が撮れると思います。

本格的なカメラのセールスが減少して久しいですが、今後のカメラ業界がが明るくなると嬉しいです。フルサイズミラーレス一眼ブームの次はラージフォーマットブームが来るかもしれません。

ではGFX100の登場でSony、Nikon、Canon、Panasonicの『R』系列の高画素タイプのフルサイズミラーレス一眼にどういった影響を与えるのか?と考えてみます。

フルサイズが提唱される理由が真実で、大きなセンサーの多数の画素がいい写真を撮る秘訣ならば、ラージフォーマットカメラの方がフルサイズ機の延長にあるのではないでしょうか。マイクロフォーサーズやAPS-Cカメラがフルサイズと比較すらできない画質ならば、フルサイズの70%+アルファのサイズであるラージフォーマットこそ最高性能のカメラなのではないでしょうか。周りの人やアマチュアのほとんどがフルサイズ機を使っているのならば、カメラのセンサーサイズ至上主義の方々はラージフォーマットカメラを買わなければならないはずです。(※皮肉です)

冗談はさておき、GFX100やGFX50系とフルサイズの写真は違って見えるはずです。画素の違いではなく光学的な違い(より長い焦点距離でより広角な画角の違い)が見えてくるはずです。また、5000万画素ではGFX50S/Rの方がA7R/5Ds/Z7/S1Rと比較して、高画素ながらピクセルが大きくよりセンサー性能が高いです。同じ画素数でより大きなセンサーが手に入るのならば、間違いなく大きなセンサーの方がいいに決まっています。

欲しかったら買えばいいのです。私自身、GFX系は興味があります。63mmレンズとGFX50Rで軽快に撮影するか、GFX50Rのファインダーを堪能するか。

それでもほとんどの写真は高倍率のズームレンズと1インチかマイクロフォーサーズのセンサーで撮れると思いますがね。APS-Cの方が多少は範囲が広くなりますかね。最終的には写真はその人その人の技量によって決まるので、カメラはそのお手伝いをしてしているだけですからね。

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