デジタル一眼レフカメラの未来はどうなるのでしょうか。

Photokinaの製品発表が終わったところで考えてみたかったのですが、一眼レフの発表が少なかったように思うのは私だけでしょうか。
https://www.zeiss.co.jp/camera-lenses/photography.html
Pentax KP
今年のPhotokinaで先進的なデジタル一眼レフを発表した会社はいたのでしょうか。

キヤノンでしょうか。いやー、Canon EOS Rのフルサイズミラーレスカメラでしたね。
ニコンでしょうか。うーん、Nikon Zですねぇ。これはフルサイズミラーレスカメラですねぇ。
ペンタックス(リコー)でしょうか。いやいや、そんなのありませんでしたね。
私の確認できる限りでは、Photokinaで発表された新しいデジタル一眼レフカメラはLeica S3のみです。
Leica S3

Mark Mann – Working with the Leica S from Leica Camera on Vimeo.

んまー、これは爆発的に売れるカメラではありませんよね。(レンズもね)
やはり今年のPhotokinaはミラーレスカメラが注目されて当然ではないでしょうか。

今後の一眼レフカメラ

上記のCanonやNikonの他は、富士フィルムのXT-3GFX 50Rとかがありました。PanasonicのLumix S1もありましたね。
そんな中で一眼レフのアップデート品の発表がありませんでしたね。これは今後数年の商品開発はミラーレスカメラに注がれるという事なのでしょうか。そうなるとどんどんデジタル一眼レフ衰退が見えて来るようです。
とは言え、これは急な現象ではなく、元々一眼レフカメラはここ5年程で衰退していたのです。ただし、その衰退は今年のPhotokinaの発表されたような、今までのミラーレスカメラの『弱点』と思われた部分の改善でより加速すると思います。
液晶画面によりEVFがミラーで反射される実像OVFと遜色なくなった事や、フルサイズ(ライカ判)やそれ以上のフォーマットが出てきた事や、豊富なレンズ群や、電子シャッターのフレームレートの速さや、老舗のカメラメーカーの参入など様々あると思います。
これからのカメラや家電の進化は機械的機構よりもカメラ内のプロセッサによって決まると言っても過言ではありません。そう言う意味ではフィルムからデジタルなセンサーに変わった時に言われていた事と似ていると思います。『センサーの画素よりもフィルムをスキャンさせた方が解像度が高い』と言われていたのは遠い昔の話です。同じように『EVFよりもOVFの方が良いと言われていた時代があった』と言われるようになるのではないでしょうか。
その昔、デジタルカメラが出始めた頃、最高峰のフィルム一眼レフのNikon F6が発表され、つい最近まで発売されていました。10年後のデジタル一眼レフカメラもこの時と同じように、最高クラスのNikon製品やCanon製品しか残らず、中級機はなくなっているのではないでしょうか。
最後のデジタル一眼レフはそれに因んで『Nikon D6』になるとここに予言します(なんてね)。
もしくは今でも古い時代の象徴として現代映画に描写されるフィルムカメラのように、デジタル一眼レフは『三丁目の夕日の2010年代版』出てくる小道具に成り下がってしまうのでしょうか。
いずれにしてもせっかく揃えたシステムをお蔵入りして今すぐデジタル一眼レフを捨てる必要はないですが、ミラーレスカメラがメインストリームとなるのは時間の問題です。2018年4月時点ではデジタル一眼レフとミラーレス一眼の出荷台数比率こそ58%対42%くらいですが、出荷金額は50%対50%です。ミラーレス一眼カメラが追い越すのは時間の問題です。
私は新しいレンズシステムに踏み込む事ができず、コンパクトなレンズ交換できないデジタルカメラやマニュアルフォーカスのライカレンズをデジタルで楽しんでいましたが、AFとかの便利さは味わいたいです。このまま少し様子をみた方がいいのでしょうかね。Pentax KPとかK-1とか好きなカメラですが、これからデジタル一眼レフカメラが『レトロカメラ』と呼ばれるとわかってて使うという事になりそう。Pentax KPは20-40mmのレンズと使う手はありますがね。

今後のミラーレス一眼カメラ

例えばPanasonicのS1ですが、レンズマウントがLeica SLと共通で、更に今後Sigmaのレンズも使えるとなると、とても大きなプレイヤーになるのではないかと思います。Panasonicの動画機能は、コマーシャルビデオを作れるクォリティで、もしも静止画・動画のハイブリッドカメラが今後主流となると、Sonyと並んで他のメーカーよりも一日の長があると思います。
絵作りが似ているのならば、その日の気分やその日の撮影目的によって、PanasonicのS1とGH5sでシステムを組めば、撮り手によってはどの写真がどのカメラで撮られたかわからない可能性もありますね。ミラーレス一眼カメラのナンバー3になれるかどうか。
今後のミラーレス一眼はそのマーケットシェアからキヤノンの優位は揺るがないと思います。Nikonもそれなりに売れるでしょう。Sonyが今は一歩抜きん出ているので、リードを維持する戦略が必要です。
『ミラーレス一眼』という名前も変わるのでしょうか。
昔はフィルムカメラをただの『カメラ』と呼んでいたけど、今は『フィルムカメラ』です。
一眼レフは『ミラー付きカメラ』とか呼ばれる可能性はありますが、『レフ=反射』という単語がミラーを表しているから変わらないかもしれませんね。
むしろおかしいのはその時『ミラーレス』という名称ですね。
私は以前、せっかく新しいモノに名前を付けるのに、「何々レス」と無いもので定義するのはどうかと問いました

ミラーボックスを排除したからミラー「レス」カメラなのだ、「ミラー必要無いカメラ」なのだ、という意見は論理は通っているかもしれませんが、後ろ向きな定義なことには間違いありません。電気自動車をガソリンレス自動車と呼ばないのと同じです。デジタルカメラをフィルムレスカメラと呼ばないのと同じです。せめて「ミラーフリー一眼カメラ」ならまだ理解可能ですが。

世の中から『ミラーの付いているカメラ』が認知されなくなったら、『ミラーレス一眼』というのは意味を持つでしょうか。その頃は『カメラ』と呼ばれているのでしょうか。(ほら、ミラーレス一眼なんて名前で困ったでしょ)
『電子ファインダーカメラ(EFC)』とかどうですか。ダメですか。

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