好きなのはOVF。でも未来はEVF。


いわゆる電子ビューファンダー(Electronic View Finder – EVF)のカメラを使っており、便利だと思います。絵作りのフィルターやモノクロが直に見えますからね。EVFのミラーレスカメラのおかげでどんどんカメラが小さくなりますし、今では未来の技術として間違いなくEVFはデジタルカメラの中核を担うのだと感じます。
でもね。光学ビューファインダー(Optical View Finder – OVF)が好きなんですよね。

でもOVF機の販売台数が減っているんですよね。ミラーレスですら減少しているので、当然だと思います。重鎮のNikonは減少、Canonは横ばい、SonyやOlympusやFujiFilmやPanasonicは全てミラーレス機でEVFですね。カメラ店に寄ると、ミラーレス機の展示の方が多いと感じる時もあります。
ミラーレス機の利点は数多くあります。カメラ自体が小さくなるのでハンドリングも楽になり、軽くもなります。EVF上でリアルタイムに色や露出の情報が確認できます。動画に関してもミラーレス機の方が優れています。もはやデジタルカメラは本当に電子機器なんだと思います。
電子機器である限りはある程度はムーアの法則に沿って開発されていくのだと思います。

部品あたりのコストが最小になるような複雑さは、毎年およそ2倍の割合で増大してきた。短期的には、この増加率が上昇しないまでも、現状を維持することは確実である。より長期的には、増加率はやや不確実であるとはいえ、少なくとも今後10年間ほぼ一定の率を保てないと信ずべき理由は無い。すなわち、1975年までには、最小コストで得られる集積回路の部品数は65,000に達するであろう。私は、それほどにも大規模な回路が1個のウェハー上に構築できるようになると信じている。

つまりデジタルカメラ、ことEVF機であればムーアの法則の恩恵を受けやすいのだと思います。EVFがより高解像度になったり、AFが速くなったりします。一時期はミラーレス機のAFが遅かったなんてこともありましたね。スマートフォンなどはカメラで撮影後に色々と後処理ができるのでどんどん計算処理が問われています。iPhone 7のCPUはカメラ撮影の時に最も処理が働いているのだとか。今では「顔認識」とかありますが、ゆくゆくは「シーン認識」とかで自分の好みの撮影条件が満たされた時に自動的に写真を撮ってくれるプログラムが開発されてもおかしくありません。スマートフォンからミラーレス機に適用されてもびっくりしませんよね。そうなるともう「全自動カメラ」ですね。
対して、OVF機はミラー機構があるのである程度物理の法則によって進化が制限されてしまいます。また、ミラーがあるので前述の画像解析が行われず、そういった進化は期待できません。
ただし、全てが自動化されると撮影者の意図が反映されなく面白くない、と思われるかもしれませんね。マニュアルトランスミッションの車がフィルム時代のマニュアルフォーカスとマニュアル露出のカメラだとすると、オートマチックトランスミッションの車がフィルムのAE・AF機、デジタル一眼レフカメラがハイブリッド車、ミラーレス機が電気自動車だとすると、前述の「全自動カメラ」は自動運転の車でしょうか。
でもカメラはまだまだ選択権がありますね。レンジファインダーのフィルムカメラや、デジタルの一眼レフもあります。
先進的はテクノロジーが大好きな私でも、フィルムカメラで撮りたくなるわけです。一眼レフを覗きたくなるわけです。EVFの視野率、ファインダー倍率、ドット数、どの数値スペックを取っても、光学ファインダーが好きなのです。仕方がないのです。
先の事を考えると、ミラーレス機に投資したくなるのですが、この光学ファインダーが好きな自分がいるので、色々なカメラシステムに手を出してしまっています。最終的にはファインダーのないRicoh GRが現在のフェイバリットカメラと、EVFとOVFで悩んでいます。

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