NikonのJ5が凄いと思うところ。裏面照射型センサー。

ニコンのアドバンストカメラシステムの『Nikon 1』の、新商品『Nikon1 J5』が登場しました。
私なんかは1インチセンサーで性能十分と思ったりするところもあって、それよりも超高速AFや高速連射が特徴だったりと思うのですが、この機種も自分撮りができるチルト式液晶モニター、4K動画撮影、171点のハイブリッドAF、新画像処理エンジンEXPEED 5A、裏面照射型センサー、等と多くの進化が感じられます。

From Nikon



何が凄いかというと裏面照射型センサーです。文字通りセンサーの半導体プロセスで作製する際に、素子を通常の裏面にひっくり返すしてセンサーまで仕立て上げる技術です。裏面照射型CMOSセンサーのメリットは、裏面にする事で端子などの配線層が裏面に周るため、高感度の受光面積が大きくなるので夜間や暗い場所の撮影もノイズを抑えた写真を撮ることができます。
一方で、裏面照射型CMOSは低感度撮影でノイズが発生しやすい構造なので、一長一短とも言えます。
インタビュー:ソニーの裏面照射CMOSセンサー「Exmor R」開発者に聞く

平山:一般的にCCDやCMOSセンサーは、シリコンの単結晶の上にトランジスタや電極を作って配線層を作ります。シリコンを材料としたフォトダイオードとその上の配線層との膜に、シリコンの酸化膜SiO2が使われるのです。もともとシリコンの結合が整然としているところに違う材料を使うので、シリコンの結合が乱れてしまい、それがノイズの発生につながるのです。
平山:表面照射型の場合、材料が違う界面は一面しかないのですが、裏面照射型にすると、逆側にも同じように界面(=ノイズ源)ができてしまうわけです。したがって、ここのノイズをいかにして抑えるかという難しさがあるのですが、じつは裏面のノイズを抑えるほうが難しいんですね。

そこで比較的大きな面積であるCXフォーマットに、この技術を用いたのは凄いと思います。元々画素ピッチが広いAPS-Cやライカ判のセンサーでは同様の効果が確認できませんから、効果が現れるギリギリのサイズかと思います。
最新機だけあってニコンの最新技術があますところなく本格カメラです。私はオリンパス等でもOMシリーズよりPENシリーズが好きだったりと、フラグシップモデルではない機種が、フラグシップ並みの性能をもっていながら別の部分で琴線に触れると好きになります。Jシリーズはビギナー用のカメラと思われるかもしれませんが、レンズ交換式アドバンストカメラの良い所を体験できるカメラだと思います。特に、私はいずれ望遠レンズ専用カメラとして使用を検討しております
色のバリエーションが少々寂しい気がします。J3の赤というかエンジというかあの色が欲しかったです。後、何だかボケを意識したプレゼンになっていますが、これはちょっと気になります。

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